隠居の独り言(410)

敬老の日」が過ぎて何かホットする。町会から「長寿のお祝い」とかで衣料品が
贈られてきたが、有難く頂戴する前にひとこと言いたい事がある。最近の風潮では
老人が嫌われ若人が好ましいとされて、年齢を聞かれても若ければ若いほど羨望の
気分になってくる。たしかに若いのは見栄えも良く老けて爺くさいのは敬遠される。
会社でも政治の世界でも若返り人事がよし、とされているのが今の風潮とされるが
でも若さが素晴らしいのが至上の原理とされると、これから少子高齢化社会が進み
高齢者の比率がますます高まってくると日本のイメージが暗いものになってしまう。
言いたいのはそんなに若い者が今の日本を背負っているのか。年金問題のひとつも
働く若い世代が高齢者の面倒を見る制度や社会福祉云々をいうけれど実体は反対だ。
若い人たちは親の家から通勤し、或いは援助してもらって(全部とは言わないが)
給料は殆ど小遣いで電化製品、レジャー、車、旅行など独身貴族を謳歌している。
結婚しても式の費用から生活用品、住居、その他諸々まで親の脛かじりは続く・・
老人=暗く貧しい、という発想は年金制度の基になっているが少子高齢化が進むと
定年制度も検討の必要が出てくるだろうし働く老人も増えてくるだろう。現在の
40代、50代の人たちが高齢になった時は年金云々よりも高齢者向きの働く環境を
整える必要がありそうだ。今の年寄りを十把一絡げにして「長寿のお祝い」とは
ピントはずれではないか。そんな無駄な税金を使うなら子育て支援に回してほしい。
年寄りの愚痴を言わせて貰うついでにレストランには「お子様ランチ」があっても
「お年寄りランチ」が無い。歳を取ると量より質で美味しいものを少量あれば満足!
衣料関係もデザイナーたちは若者の流行を狙うが老人向きの粋なデザインも頼むよ!
資産、現金その他、一番に裕福なのは高年齢者である事をみんなは忘れている。
老人パワーも捨てたものじゃないよと、たまには若者たちに威張りたい。