隠居の独り言(437)

小沢一郎の辞任劇はまさにコップの中の嵐で世間から「何の戯言を」と
思われたに違いない。一家の親分の意見に子分達が一斉に反対して親分が
じゃ、お前たち勝手にやれ、と啖呵を切ったがために子分が「戻って」と
手をついたそうだが責任政党としては情けな過ぎる。親分も先の参院戦で
力量がいかんなく発揮されたが予想外に大勝したために驕りの気持ちで
民主党役員の殆どが自分にたなびくと思ったのが大いなる誤算だった。
その悔しさをマスメディアにぶつけたのもお門違いではないだろうか。
読売新聞によれば連立を仕掛けたのは小沢党首からと報じられていたが
会談の献立は読売のW氏でこの件に関し嘘の記事を書くとは考えにくい。
民主党の諸君も次の衆院選でもこの勢いで大勝すると思ったのだろうか。
両方とも考えが甘すぎる。戦後の政治は自民党が政権を握っている期間が
多いがそれでも選挙で勝ったり負けたりの繰り返しで二度も続けて大勝の
シナリオは無い。長い間に政治に携わった小沢一郎はそのあたりの呼吸を
心得ていて民主党の力不足を訴えた。だから連立構想も視野に入れたのは
良かったが従う家来達の視野が狭いために構想はご破算になってしまった。
でも小沢一郎の国連崇拝主義とは何だろう。国連は日本にとっての役割は
お金を出すだけのスポンサーみたいで、世界第二位の分担金を課せられて
安保理にも入れてもらえず敵国条項も残ったままの国連とは日本に対して
何をやってくれたのか? 単にお金をタカルだけの機関としか思えない。
日米安保条約は戦後の日本の繁栄の基礎になった何よりな同盟関係だが、
それに水を差すテロ特措法反対意見は米側の不信を買い、北朝鮮の関連の
テロ支援国家」指定解除の動きにも加速度を増していく。小沢一郎
民主党は対案も無く日本の国益を何と心得ているのだろう?責任政党なら
テロ特措法の反対理由を国民と世界に納得のいくまで説明して欲しい。