隠居の独り言(451)

テレビの国会中継を見ていると議員の人数が多すぎるような気がしてならない。
それも衆議院だけでなく参議院という二つの院があってそれぞれに議員がいる。
中には寝ている議員もいたりしてあれが国の立法府かと思うと情けなくなるが
腹立たしく思うのは議員に掛ける費用が多すぎるからで国家の財政が大赤字で
首が回らないのに緊迫感が感じられないのは税を払う身として文句を言いたい。
議員の数でいえば衆議院480人、参議院242人合計722人だが日本の人口の
3倍もいる米国は上院100人、下院435人合計535人で、国内はおろか世界の
紛争にまで関っている。英国は下院が656人、貴族院は700人だが実質的には
下院が法案を作り貴族院明治憲法と同様な形式的なもので一院制と変わらない。
世界の国々の国会議員の人口に占める割合はそれぞれだが、議員の数云々よりも
二院制と仕事の質が問題で今回のテロ特措法一つとっても参議院がもめるのも
衆議院議員の野党党首一人の考えで党利党略が先走って世界の潮流から外れて
日本はどこへ行こうとしているのだろうか。何のための参議院なのだろうか。
参議院良識の府といわれているが政党が運営しているなら二院は必要がない。
現代の国の内外を問わず難問が山積しているのにどの法案も「ねじれ減少」で
通らないのは、日本人独特の和を尊ぶ譲り合いの精神構造が欠けてきたからで
「木を見て森を見ず」の世間を見ない多くの国会議員はあまりに狭量すぎる。
一人当たりの議員の経費が年間数億も掛かると言われている割には、それに
見合う仕事ぶりを国民は知るべきだし、国会は衆議院一つで充分だと思う。
俗にセンセイと称する議員諸氏は国民の生命、財産、権利等それらの責任を
全身に背負っている事を切実に自覚してもらいたい。