隠居の独り言(638)

麻生太郎の人気がイマイチで来るべき衆院選挙で自民党が下野する雰囲気が
出ているのは何も太郎一人のせいではない。相次ぐ総裁の交代、大臣の失言、
社保庁の不始末、金融恐慌、景気悪化、失業者の増加、挙げればきりがない。
麻生太郎の、そんな四面楚歌の中で尤もと思うのは消費税率引き上げ問題と
国会議員の定数削減を真正面から切り出したのは、なかなか勇気のいる事で
政治家としてこれは立派だ。野党の主張は論外だが自民党内部でもさっそく
中川元幹事長が噛みついた「増税は選挙で国民が決める事だ。その前に法律で
縛るのは民主主義に反する」とか、では中川氏に聞きたいのは、どの政党が
マニフェストに消費税率問題を掲げたのか。世界一の借金大国、年金・保険
医療制度の破綻など時が経てば経つほど傷が大きくなるのは政治家も国民も
分かっているのに何故、税の話を誰もがダンマリを決めているのが解せない。
政治家は選挙のため?国民は出すのを嫌い貰うことのみを要求しているの?
消費税とはそんなに悪い税なのか。弱者を苛め富裕層が得する税と思うのか。
私はそうは思わない。消費税は国民全てが等しく払う税金は公平そのもので
所得税を払っている人は労働者の4割だし法人税などは会社の7割が赤字で
不払いだ。相続税も抜け穴が多くまともに払っている資産家は少ないと聞く。
むしろ消費税を上げる事によってタンス預金といわれる一般的に使われない
お金が廻るし、かたや庶民は倹約の意味を知って無駄な出費が抑えられる。
消費税は一種の目的税で年金・医療などの内容充実のために使われるもので
けっして消えるわけではないし、廻りまわって景気の上昇にも繋がりやすい。
かたや国会議員の定数削減は一院制の話もあるが日本はアメリカと比べても
定員も報酬も多すぎる。半分ぐらいでも充分でないか、ぜひ議論をして早く
実行するべきだ。民主主義とはとてもいい制度と思うが反面に無駄な労力と
達成する時間が長いのが欠点だ。自分達の選挙ために肝心な「負の部分」を
言わないで美辞麗句のみを口にする政治家よ!麻生太郎を責める資格は無い。