隠居の独り言(644)

明日は「北方領土の日」だが、先月に北方支援事業を行なうために国後島
上陸しようとした外務省の職員らがロシア当局に要求された出入国カードの
提出を拒否して島入りを断念したとの報道が流された。この人道支援事業は
20年ほど前から始まったビザ無し交流だが、その合意事項をロシアの勝手で
一方的に変更や破棄するのは国際社会では信頼も尊敬もされるものでない。
今更でないがロシアとはそんな国なのだ。思い出すのも癪の種だが1945年の
日本が敗戦のダウン寸前に不可侵条約を一方的に破って当時は日本領だった
樺太・千島を占領し、満州では略奪、殺戮の限りを尽くし、あげくは何十万の
邦人をシベリアに拉致して強制労働に就かせ多くの人命を奪ったのは許せない。
アメリカ軍に大敗し息もたえだえな日本人に容赦無いロシアの非人道的行為は
人間として認められないし、その蛮行を長く伝えていかなくてはならないのに
戦後の日本外交の弱さと拙劣さは情けなくて涙が出てくる。だいたい何のため
北方支援事業を行なうのか。何のため、我々の何十億円の税金を使ってまで、
人の土地に勝手に住んでいるロシア人を支援する必要が自分には分からない。
先月は日本海カニ漁船がロシア当局に拿捕され保証金を取られるバカらしさ・
これらの事件を思うにつけ日本はなんて「お人よし」なのだろうか。ここまで
ロシアに苛められ馬鹿にされて日本はお決まりの政府談話の抗議だけで虚しく
時間が過ぎていくのは実に情けない。声を大にして何故世界に叫ばないのか。
ロシアを相手にラチが開かないのなら何のために国連司法裁判所があるのか。
外国ならとうの昔に群集が立ち上がりデモをして中にはロシア国旗を燃やし
暴動に発展するだろう。日本人は相手の国家、国旗を冒涜する傲慢無礼な心を
持ち合わせていないのは誇りだが、敗戦で何もかも覇気を失った日本人たちよ、
少しは目覚めて国家の威信たる愛国心を取り戻して欲しい。