隠居の独り言(651)

WBCジャパンは宮崎で合宿していた33人の中から松中信彦栗原健太
岸孝之などを外して最終メンバーの28人を決定した。でも落選者にとり
その心中は思いやられるが選抜方法はこれがBESTだったのだろうか。
選手に気を持たせて落とすのは酷いと思うが、それなら最初から28人を
選びその中から体調不良や故障者が出たときに補充するような手立てを
考える人情味が欲しかった。学校受験や入社試験と違って本物のプロを
試しに掛けるなんて勝負の世界といえども選手の名誉に関わる事と思う。
原辰徳監督は選抜メンバーを巨人と練習試合後に伝えたというが、監督も
辛い立場であったに違いない。イチローは、その時の雰囲気を感じながら
「どういう形で荒れ、何かが犠牲になる。でも人の気持ちというか揺れる
感情もある」と言葉を選びながら話したというが、流石イチローで大人の
豊かな感性の持ち主だと思う。痛みを伴わない進歩が無い事が分かっては
いても、代表から漏れた人の気持ちをおもんばかるのは当然だろう。
選ばれた33人の中でも、原監督の愛弟子起用、右翼の弱点などの問題を
指摘する批評家やマスコミの外野のうるささはあっても、ともかくこれで
日本野球界の最強メンバー・WBCジャパンは船出した。船出した以上は
絶対に世界一の栄冠をものにしてもらいたい。昨年の星野仙一監督率いる
北京五輪は失敗したが、このメンバーであの鬱憤を晴らしてほしいものだ。
昨日の豪州代表の強化試合では投手はダルビッシュ有はいま一つだったが
岩隈久志馬原孝浩が頑張り、打線の稲葉篤紀城島健司などの繋がりが
良かったので一応の合格点だろう。今は不調の選手も本番までに仕上げて
思いっきり戦ってほしい。全国の野球ファンが熱望している。楽しみだ!