隠居の独り言(697)

ツキも実力のうちという。競馬、麻雀、宝籤だけでなく政治家稼業もツキが
無いと美味しい役が廻ってこない。小沢一郎の秘書逮捕の敵失で麻生太郎
ツキが廻っているはずなのに何故か庶民は冷めて支持率も低空飛行のままだ。
先日の党首会談でも麻生太郎鳩山由紀夫の二人の丁々発止のやりとりは
期待外れで、中傷の応酬合戦は子供の喧嘩じみて品格に欠けること夥しい。
今は世襲議員に対して世間はやかしいが世襲最たるサラブレッドの二人の
売家と唐様で書く三代目を地でいく様を偉大な祖父、吉田茂鳩山一郎
泉下でさぞ御立腹だろう。麻生太郎は五輪に出場したほどの射撃の名人だが
庶民のハートを射るには資質・見識が今一の感が拭えない。坊ちゃん宰相は
名門・麻生財閥の元社長で若い時から漫画の読み過ぎか言葉の内容が軽すぎる。
=首相の家庭なんて幸せなもんじゃねえ=両親にほったらかしにされて育った=
=生まれはいいが育ちは悪い=とべらんめぇ調に語るのも太郎のキャラなのか。
いっぽうの鳩山由紀夫は、祖父は総理大臣、祖母は女子学校長、父は外相、
母はブリジストン、弟は現総務相、姉は大学教授の妻などの華麗な一族で、
かつて人妻(現奥方)と恋におちる浮名を流し、卒業後は大学の教授を勤め、
政界に入れば所属する党を三度も変え、また新興宗教の信徒で過去の半生は
見方を変えれば豊富な人生経験だが、宇宙人のような顔付きは何を考える?
顔付きといえば幕末の頃に撮影された当時の上層階級の公卿や大名の面相は
上品ないい顔をしているが殆ど面長で俗にいえば馬面。(大納言・中山忠能
将軍・徳川慶喜、大名・島津久光、鍋島閑曳、武家高杉晋作、武智半平太)
庶民出の伊藤博文岩崎弥太郎等は丸顔で顔付きによって階層も違ったようだ。
現代の上層階層の太郎も由紀夫も丸顔で、どちらが政権を取っても顔に反して
丸く収まるはずもない日本丸の行く先だが、時代と共に日本人の面相も変化し
それにつれて人の心も丸くなっていくのを願っている。