隠居の独り言(741)

民主党が政権を取ってからというもの毎日、これでもかとばかりに政治の話が
ニュースを賑わしている。群馬県の八つ場ダム建設中止、温室効果ガス削減、
在日米軍再編、予算全面見直し、中小企業融資返済猶予、友愛国連外交、等々
ここで考えるのはマニフェストという一種の選挙用の公約だが、これはあくまで
理想であって必ずしも現実と合致しないものもある事を政府は直視しなければ
国民のための政治ではない。八つ場ダムの建設中止の強引さも納得出来ないし
これから始まる高速道路無料化、子供手当ての支給、農家の個別補償支援など
賛否両論が渦巻き、素直に賛成出来ない。高速道路無料化は車を使わない人や
電車や船など交通に関連する業者の殆どが反対し、なおかつ借財や維持費用は
どうするのか?祝日の車の渋滞は首相のCo2、25%削減宣言に矛盾している。
子供手当ては高額所得者にも支給はなぜ必要なのか、少子化子育て支援なら
産科完全無料、保育所増設、高校学費無料を考えるべきで、子供や親にとって
何が肝心なのか、安心して子育てするにはお金だけではない。ピント外れだ。
農家の個別補償支援は他の不況産業に携わる多くの人を何と考えているのか。
友愛外交という抽象的な言葉だけで、例えば中国が東シナ海ガス油田、尖閣
沖ノ島の領海侵犯など一歩でも譲ると思っているのか。インド洋給油撤退や
ソマリア海沖から海自が引き上げて、それが世界各国との友愛なのだろうか。
世の中は時間、時代で変わりつつ流れている。マニフェストというのは作成した
時点は良かれと思ったことも時が経ち事情が変われば変更するのが政治と思う。
政府はマニフェストに拘り過ぎて肝心の国民の目線から離れている。先の選挙は
自公政権に飽きたからであり民主党マニフェストを100%信じたからでない。