隠居の独り言(765)

小さな、小さな零細企業の帽子製造業にも長引くデフレの波が押し寄せている。
来期の春夏物の受注の個別の単価の値下げ、そのうえに毎年のよう受注数量が
減ってくるのは企業収益に大きく響いている。製造業の生産拠点の外国依存は
時代の流れだから、ある程度仕方ないが長年苦労して培われた発想や技術まで
流出させるのは日本の大きな損失だ。その中でも生き残った職人や商人たちも
深刻なデフレ不況には抵抗のしようがない。商店やスーパーも値下げセールで
苦しい商戦を強いられている。デフレは仕事に携わる人々全ての所得が減って
挙句、雇用の不安に苛まれ生活に支障をきたし消費意欲も削がれ、それがまた
商品やサービスの値下げと悪循環に陥っている。どこまで続くデフレの時代・・
逆の見方をすれば、定まった収入のある人や富裕層にはデフレはいい時代だ。
二極分化が拡大する今の現実を政治家たちはどこまで認識しているのだろうか。
デフレが続けば税収は更に減り財政赤字が膨み国債発行に歯止めが掛からない。
マニフェストに縛られてか自公政権よりも更に多くの100兆円近い国家予算を
組もうとしているが、それは国家破滅の道でしかない。なぜ緊縮が出来ないか?
事業仕分けも結構だが、自らも議員削減や歳費軽減の仕分けをしてもらいたい。
民主党は選挙前に無駄を省けばマニフェストを行い消費税UPも避けられると
明言したがそれは幻でしかない。もう消費税論議を言っている場合じゃないが
増税は更に消費需要を縮ませてデフレスパイラルの状況は変わらないだろう。
公務員給与も減り始めているし早晩、年金受給額も大幅削減されるのは必至だ。
デフレ時代の今、消費者は商品やサービスについて、その価格や品質に関して
流行や過度のサービスに惑わされることがないよう気をつける事が大切と思う。
今の政治・経済情勢を身近な問題として捉え、より真剣な目で動きを見ないと
将来、慌てることになる。質素に暮らそう!!難しい日本、どこへいく・・