隠居の独り言(826)

昨夜TVで観たサッカーのワールドカップ決勝トーナメントのパラグアイ戦は
惜しくも破れたが、この時ばかりは日本人みんなが一つの心になれることだ!
スタンドには日の丸が翻り、選手は肩を組んで君が代を歌う姿は印象的だった。
選手の一挙手一投足に誰もが同じ感激を覚えるのは何て素晴らしい瞬間だろう。
普段はあまりサッカー中継は見ない自分でも眠い目をこすりながら観戦した。
意気消沈する出来事が多い今の世相に勇気と希望にあふれた朝を迎えた気がする。
そこには理屈が無い。民族と国家が一緒になる喜びは人の心を超越しているし
それは、どの国も同じでワールドカップならではの愛国心に改めて感動した。
パラグアイは南米音楽の宝庫で暖かい人間味の溢れたメロデイが多くアルパの名曲
[カスカーダ」「鐘つき鳥」や、歌では「君偲ぶ夜」「イパカライの想い出」等がある。
そのうえ相手はとても親日国とやらで、勝敗にはとても複雑な思いがしてならない。


日本相撲協会が賭博問題で揺れている。大相撲ファンとして、両国に住む身として
実に情けない!関った親方や力士は身から出た錆としても日本の伝統に傷を付けた
行為は許せない。仲間同士で麻雀や花札の遊びで金銭を賭けるのは愛嬌の範囲だが
暴力団がらみの多額の野球賭博とあっては言い訳無用となる。そもそも相撲協会
旧態依然の組織そのものを変えないとスポーツ界として時の流れに逆行しているし
興業経営には素人の力士出身の親方ばかりでは運用面での問題多々の状態といえる。
それに大相撲とは「国技」という特権が与えられ、各場所千秋楽で優勝した力士に
真っ先に授与されるのが天皇賜杯であり、例えば昔のヒョーショ―ジョーの口上で
有名だったパンナムおじさんも、小泉純一郎総理が感動したと絶叫しながら渡した
表彰状もオマケに過ぎない。周知の通り競馬やサッカーの公益法人などが主催する
イベントや柔道、体操などの競技にも天皇賞があるが、賜杯は国技の大相撲だけに
与えられてきた。長い伝統を止めるのは辛いが、これも時の流れではないだろうか。
名古屋場所開催云々より、天皇賜杯と「国技」を即刻返上したほうがいい。