隠居の独り言(847)

小沢一郎民主党代表選挙に立候補して政治の潮目が変わる気がしてくる。
論功、造反、刺客、離党、報復、除名、国政劇場で公演される政争演劇の
言葉は多いが政治家自身にとって振り返って、あの時あちらに組みすれば
流れが変わったのにとか思っている人も多いだろう。政治家人生の岐路は
賛成か反対かの二者択一で、ここは態度をはっきり決めなければならない。
現在、民主党衆議院過半数議席を占めているから党首が総理大臣になる。
だから民主党の代表選挙が実質的な首相の選挙となるので国民の関心は大だが
憲法を変えない限り国民投票制度はなく総理大臣を直接選挙で選ぶ制度もない。
今に思えば昨年の衆院選自民党の敗北は何だったのか?次の今年の参院選
民主党の敗北は何だったのか?いずれにしても選挙人の自立した政策の判断は
無かったが国民にも選択責任がある。今回の民主党の代表選挙は国家にとって
菅直人がいいのか小沢一郎がいいのか、とても分かりにくい一騎打ちの展開で
外交面での菅直人日韓併合100周年での謝罪談話、小沢一郎は部下を連れて
中国詣ででは、どちらの候補も日本人の魂の抜けた政治家と言わざるを得ない。
また経済に政治家の全うな市場原理の考えがあるかと思ったらそうでなかった。
円は上がる、株は下がる、円高で国内の産業は相当な打撃を被り、金融面でも
例えば米国債に投資している国民の貯金の値打ちがどんどん減っていく・・
企業は外国の会社を吸収する姿勢を取るがそれは国内の産業の縮小を意味する。
内政面でもマニフェストとかの甘い言葉で赤字国債の発行額が増大して結果は
公的債務が1000兆円にも達した。バブル崩壊後からの馴れ合いもたれ合いで
政策を選択してきたのは国民にも責任の一端があるが巨額の借金を返すのには
緊縮財政しかないのに消費税の論議も出来ないのは政治家の資格が無いと思う。
与党なのに国政の事は置いて菅・小沢の二派で多数派工作に血眼を上げている。
世間は小沢を嫌いな人が多いが実際の政治とは違うものらしい。昭和の初めに
イギリスのチェンバレンや、ドイツのヒトラーがそれぞれ国民の支持を受けたが
大戦の原因となったのは皮肉な結果といえる。今は嫌われ者の小沢に期待すべきか?