隠居の独り言(872)

先のG20でもAPECでも管首相には中国の胡錦濤主席は挨拶程度の態度だが
別に危惧することもない。尖閣の問題でも中国の取った姿勢はまことに強硬で
ナショナリズムの国力興隆期の超大国であってみれば、国際社会の常識だろう。
最近の管内閣は盛んに日中を戦略的互恵関係だと言っているが中国からみれば
日本が勝手に言っている言葉であって相手はけっして対等とは思っていない。
尖閣の宿題は相応の戦略も無く日本人の国を守る意思の無さを露呈しただけで
首脳会談がどうの、流出ビデオがどうの、と豆粒に騒ぐ政権中枢の能天気さが
問題なのにマスメディアも国民も気付かないのが最も危うい。中国のみならず
ロシアも韓国も日本の領土を返す気は100%無く現状のまま時が流れるだろう。
その昔19-20世紀ヨーロッパ・アメリカや日本の勃興期の時代は植民地であれ
属国であれ他国に侵入してこれらを支配したのは紛れもない事実で侵略された
地方に住む人々は安住の地を追われ過酷な運命を甘んじなければならなかった。
世界を巻き込んだ戦国期は何世紀も続き地図の模様が変わるのは日常茶飯事で
強いものが正義で弱者には耳も貸さなかった。先の大戦も例にもれず連合国は
日本やドイツから領土を奪取し多額の賠償金をせしめ未だ後遺症は残っている。
端的な例は日本領土であった南樺太、千島列島、竹島で日本人全てが追放された。
そしてここにきて帝国主義が再び復活されようとしている。中国とロシアだ。
中国は人種の違うチベット、モンゴル、ウイグルを支配して台湾も狙っているし
東シナ海南シナ海の覇権を狙っている。ロシアは先の大戦処置の大西洋憲章
領土不拡大に賛成しながら日本から北方領土、ドイツからカリーニングラード
強引にもぎりとって既成事実化してしまっている。要するに強いものが勝ちで
対抗するには日本も強くならなくてはならない。軍備を増大し核を持てるのか?
それがだめなら耐えるしかない。でも栄枯盛衰は世の習い、いつか今の大国も
衰える日がくるだろう。輝いていた時代をほんの少しでも生きた自分は幸せだ。