隠居の独り言(875)

調査によると主婦は、底値、超激安、セール、タイムサービスなどの言葉には
すごく弱いという。エコポイントというのも同じ手法で品物を買った見返りに
ポイントで値引きする事だが実は国債増発で賄っているのを忘れてはならない。
街の電気屋はTVや冷蔵庫などのエコポイントが来月分から半値になるとかで
ここへきて連日の盛況らしい。消費者にとってみればエコポイントは魅力的で
なにか得をしたような気分になるのは頷けるが電気屋から見れば今が稼ぎ時で
これから売上大幅減少は決定的で値下げ合戦が始まるのは必至の情勢といえる。
消費者にとってみれば今買うのと来月以降とどちらが得になるか考えてみよう。
自動車の場合は9月のエコポイント終了の時点から販売量は落ちたが値引きや
下取り価格を上げて影響を押さえているとかだが一時の反動は仕方ないだろう。
考えればエコポイントとは何なのだろうか?地球温暖化の阻止とか景気浮揚の
ためらしいが世界中でも取り組む国は少数でCO2を大量に排出するアメリカ、
中国は京都議定書にも参加していないし国際的にも意味がないのではと思う。
それより製造業に携わる者は性能のいい製品を作るのが使命であり競争であり
引いては環境に寄与している。消費者も自動車や電化製品の耐用年数が来れば
取り替えるのは当り前でここでエコポイントを設定する意図がよく分からない。
一時的な景気浮揚には効果があっても長い年月で見れば同じことで国の借金が
増えるだけでエコポイントとは得をしているようで税金の無駄遣いではないか。
業者はエコを利用して値引きをしなくて製品が売れればこんな嬉しい事はない。
政府は景気の下支えをした心算だろうが得をしたのは一部の業者だけで結局は
国債の上乗せで将来に禍根を残す子育て支援や高速無料化と同じ気がしてくる。
小細工的な目先のエコポイントが将来の国債破綻に化ける日が恐ろしい。