隠居の独り言(895)

「何でも大胆に掛からねばならぬ、どうしようかこうしようか躊躇するようでは
もういけぬ。難しかろうが易しかろうが、そんなことは考えずに、無我の境地に
入って断行するに限る」明治維新の際に西郷隆盛と劇的な会見をして江戸の町を
戦火から救い明治32年に77歳の生涯を終えた勝海舟の言葉を管首相に贈りたい。
管首相は年頭挨拶で「不条理は正す」とタンカを切った心意気はどこへ消えたか?
このほど二次改造内閣が発足したが異人種の与謝野馨を入れた意味もわからない。
金にまみれた小沢一郎に決着が付けられず、消費税を含む税体系にも踏み込めず、
普天間も宙に浮いたままで日米外交はどうなるのだろう?さっそく日米の亀裂を
見透かした中国やロシアは尖閣を狙い、北方領土の大統領訪問などでツケ上がる。
それらにも対応の出来ない外交の劣化は日本の存立にも拘っていることを政府は
真剣に考えているのか!昨年の衆院選で国民は民主党マニフェストに期待して
政権交代をさせたが、鳩山前首相の無責任な内政や外交の崩壊から管直人内閣に
継がれても政治の機能不全は変わらない。その場しのぎの軽い言葉、財源の無い
税金のばらまき、その無責任ぶりは失礼ながら二人の首相の資格を疑ってしまう。
結局のところ普天間、TPP、消費税などの緊急かつ重要な課題を解決するのには
安定した強力な政権を作る以外ない!政治家達が真剣に我が国の置かれた現実と
将来を憂えるならすぐにも衆院を解散し単独にせよ連立にせよ衆参ねじれ現象の
政治的矛盾を解決するのが筋ではないか!権力欲に執着する管直人首相をはじめ
与党に良識を求めるのは無理なのか?私たちも目先の甘言に惑わされることなく
次の世代のためにも我慢しなければ国家の破綻だって覚悟しなければならない。
大海の荒波に迷走する日本丸、危うし!