隠居の独り言(950)

ライブドアーの粉飾決算事件で有価証券虚偽記載の罪で懲役2年6か月の実刑
確定していた堀江貴文元社長が収監された。しかも自身のブログで出頭を予告し
霞が関の高検近くのワンボックスカーから降りた彼の髪型はモヒカンスタイルで
TシャツにGO TO JAIL(刑務所に行け)とか、粉飾決算の会社名の列挙されて
ここまで自己アピールを欠かせない彼のスタイルには呆れを通り越して恐れ入る。
10数年前にインターネットの黎明期にホームページ制作の仕事を始めて成功して
様々な会社を吸収合併していった通称ホリエモンという時代の寵児が粉飾をして
日本一の会社と政治家までを志して有頂天の最中に地獄に落下した。今になって
ホリエモンという存在自体が虚であった事が判明したが当時は自民党幹事長まで
虚を評価し煽て上げ膨らませ囃し立てた時代を見抜けなかった世間が愚かだった。
ライブドアの株に中高年層はじめ学生までも貯めたお金や中には退職金の全てを
堀江ブランドに投資をして瞬時にして暴落し大損して世の中そんなに甘くないと
大勢の人が不機嫌になった。ホリエモンは世間一般これだけの迷惑を掛けながら
未だに六本木ヒルズに住み、獄に入っても配当金や印税などで年収約1億という。
泥棒に追い銭の類だが、それにしても世の中は虚に満ちている。何もかもが虚の
世間の証拠に霞が関の政治は駆け引き綱引きの空転が情けない。広辞苑の虚では
むなしいこと、中身のないこと、うつろ、から、事実でないこと、うそ、とある。
それにしても金にしか価値を感じない世間にしてしまった現代人にも責任大だが
虚は誰もが持っているものだろう。自分に置き換えて株や商品取引で虚は存在し
汗も流さない欲のあったのも実像だ。ただし高い教育費を払ったと反省している。
虚の無い世界は自分にとって音楽だろう。寸分の虚があっても演奏は不可能だし
時の心が素直に音楽に表れる。無駄も遠回りもあったが今では虚や欲は要らない。