隠居の独り言(1008)

暮に大きなニュースが飛び込んできた。北朝鮮金正日総書記が亡くなったという。
将軍様がお亡くなりになれば次の将軍は世襲の息子様だろうか?それとも将軍様
取り巻く家老たちの権力闘争で金王朝は崩壊するのだろうか?それは誰も分らない。
朝鮮半島に乱が起きれば日本も対岸の火事では済まない。難民が日本海から日本を
目指して大挙押し寄せる事態に対処できるのか?中国からの圧力で北朝鮮の難民を
送り返すよう求められているとかだが人道上の問題もある。最悪なのは北朝鮮軍が
ヤケになり日本にミサイルを発射する事態も想定されるが自衛隊は対抗できるのか?
予断を許さない状況が当分は続くが長い目で見れば朝鮮半島の情勢は変わるだろう。
朝鮮民族に北も南も無いはずで太平洋戦争後の米ソの冷戦の結果で朝鮮戦争が起き
大国の都合で南北に分けられた悲しい歴史を持つが金正日の死を機に統一の機運が
生まれればと痛感する。歴史を振り返れば朝鮮民族は本来の意味で独立国の地位は
13世紀の新羅の滅亡から果たしていなかった。李氏朝鮮は14世紀に入って王朝を
築いたが明の属国になり20世紀に入って清国が滅んで独立を果たしたのも束の間、
1910年に日本に併合されてしまう。先の大戦で日本が敗れ民族は独立の夢を見たが
冷酷にも今度は米ソの大国の都合で夢は踏みにじられ南北に思想的にも分けられた。
朝鮮民族の哀しみは計り知れない。でもこれを機に北朝鮮も韓国も国家エゴを捨て
朝鮮半島が一つになるよう知恵を絞って欲しい。そして統一のため米露中の大国は
手を引いて朝鮮民族に任せておけばいい。今年は世界の歴史の曲りが角にきている。
リビアカダフィやテロのビンラーディン等の悪の独裁者が次々と世を去っていく。
民族主義と民主主義が世界を席捲すれば人類はますます大きな発展を遂げるだろう。
朝鮮民族に幸いあれと願う。