隠居の独り言(1040)

自分は子供の頃から根っからのプロ野球ファンと自負している。しかもトラキチ
覚えている人は少なくなったが1985年のセ・リーグの後半に広島、巨人、阪神
3チームが競り合い有終の美を飾ったのは2位に7ゲームの差を付けた阪神だった。
吉田監督のもと真弓、バース、掛布、岡田、佐野、平田等々のダイナマイト打線
火を噴き日本シリーズにも勝って吉田監督は胴上げで宙に舞った。ミスター掛布は
神様、仏様、カケフ様と称されバースは本塁打、打点、打率、V打点、出塁率全て
五冠に輝き、感極まった若い寅吉達が道頓堀の橋の欄干から次々と川に飛び込んだ。
阪神優勝の年は好景気というジンクスそのまま日本の経常黒字が史上最高になった。
トラキチは日々のSPニュースを見るのが楽しみだったが今年こそ再現して欲しい。
今年も待ちに待ったプロ野球シーズンがやってきた。野球のない季節の男の毎日は
希望や楽しみを失った漂流者のように見える。人さまざまだが野球ファンの自分は
冬眠状態から覚めた啓蟄の虫のように日々溌剌となるのも憂鬱になるのも阪神次第、
昨年はBクラスの4位に甘んじたが今年こそ優勝して気分と景気を良くして欲しい。
サッカーは「蹴球」バレーは「排球」バスケットは「籠球」テニスは「庭球」と書く。
野球は「塁球」でも中国式に「棒球」でもいいと思うが、広々とした野でするから
「野球」と名付けた。名付け親は正岡子規だがロマンがあってこれ以上の名が無い。
野球にも教訓がある。まず勝たなくてはいけない。勝負の世界だから当たり前だが
勝って官軍、負ければ賊軍の格言のように、どんな手を使っても勝たなくてはダメ!
完投寸前の継投も4番バッタースクイズも、とにかく勝ってしまえば承認される。
「強いもの勝ち」という。人生は勝負の中の社会に生きている。なによりの教訓だ。
今年の阪神は京セラドーム大阪で昨年の最下位横浜DeNAと試合がスタートしたが
第一戦の9回1点差で守護神・藤川球児がラミレスにヒットを打たれ同点にされる。
今年もトラキチのイライラは当分続くだろう。たかが野球、されど野球だが・・