隠居の独り言(1064)

「強盗が{入るぞ}と宣言しているのに戸締りをしない国がどこにあるのか!」
先日、国会参考人に出た石原慎太郎東京都知事の溜飲の下がる言葉を聞いた。
対照的に民主党の反応は鈍い。藤村修官房長官は「様々な検討を行っている」
玄葉光一郎外相は「まず南西諸島方面の守りをきちっとしなければならない」
石原氏の言葉に対してどこ吹く風と聞き流している政府の要人に呆れかえる。
君たちに国を守る政治家の資格があるのかと質したい。領土保全を怠ってきた
歴代の自民党政権にも責任大だが今回の石原氏の一連の行動を真摯に受け止め
尖閣諸島の実効統治強化に本腰を入れるべきなのに党は相変わらず逃げている。
島を買い戻す資金を募ったところ数億円が贈られてきたそうだが、その中には
所得が低いのに国のためと数万円を入れたとか、日本人も捨てたものじゃない。
周知の通り尖閣諸島は1895年(明治28年)に現地調査をして周辺どこの国の
支配下にもないと確認した日本政府は日本の領土に編入することを閣議決定
同年に実業家古賀辰四郎に期限付きで無償貸与されている。1880年代後半から
1940年(昭和15年)にかけて尖閣諸島には日本の琉球諸島の住民が建設した
船着場や古賀が開設した鰹節工場などがあった。大戦後はアメリカが占領して
沖縄の一部として領有された経過があったが1968年(昭和43年)になって
尖閣諸島付近海底調査で石油や天然ガスなどの大量地下資源埋蔵の可能性が
確認された時から中国と台湾が領有権を主張し始めた。何の根拠もなく強欲な
中国の要求にアタフタしている日本の政府の弱腰に相手はますます付け上がり
昨年の中国漁船体当たり事件が発生し、しかも犯人を釈放するのは何故なのか?
ロシアの北方領土不法占拠といい、韓国の竹島占領支配といい、固有の領土が
周辺諸国に荒らされているのは、ひとえに謝罪的外交と憲法9条の戦争放棄
起因していることは明らかだ。一世紀前ロシアがシベリア、樺太、朝鮮などに
覇権を伸ばしてきたが現代の中国は当時のロシアの欲望にそっくりではないか。
明治の人達が一つになってロシアを跳ね返した事を思い起こす時が来たと思う。
世の中は「強いものが正義」なのは言うまでもない。日本人よ、強くなれ!