隠居の独り言(1106)

4年前のアメリカ大統領選挙オバマ大統領が当選した時の各国メディアの評価の
はしゃぎぶりは尋常のものでなかった。まさしく狂喜狂乱だった。これで世の中の
不景気も中近東の平和も大きく変わるとの期待感を持たせオバマ大統領就任演説の
巧みな弁舌のテープは世界各国で飛びように売れた。それは行き詰まった世界中の
救世主のように扱われた。あれから4年が経ちアメリカは何が変化したのだろうか?
核廃絶は空手形だったし、失業者は猛烈な勢いで増加し、CO2排気は中国と並ぶ
二大元凶の一国となっている。4年前のスローガンは何処かの国のマニフェスト
似ているが、どの国の政治家も選挙戦で掲げた言葉に国民は期待しないほうがいい。
オバマの属するアメリカ民主党共和党の強国的な政策よりリベラルな平和路線と
思われがちだが実際は正反対で過去に民主党が外国への戦争をしかけた事例は多く
1846年の米墨戦争、1914年のメキシコ侵攻、1915年のハイチ侵攻、1917年には
第一次世界大戦、1918年のシベリア出兵、1941年には第二次世界大戦、1950年に
朝鮮戦争、1961年キューバ侵攻、1961年のベトナム戦争、1993年にはイラク空爆
1996年のコソボ空爆等々、枚挙にいとまがない。戦争開始に関しては民主党の方が
圧倒的に多いのを知っておく必要がある。過去の対日関係を遡ってみても日露戦争
講和条約のとき共和党が日本に有利に計ってくれたが民主党は日本を敵視する政策を
次々打ちだし、戦前の国連では日本が提議した人種差別撤廃決議案を強引に却下した。
当時、結ばれていた日英同盟を破棄させたのも民主党であり、それまで友好的だった
日米の歯車が逆回転し、深刻な日米関係の歪みと日本の孤立を生んだのは1921年
ワシントン会議からだった。日米開戦の要因を作ったのも民主党ルーズベルトであり
挙句、ソ連に操られ日本を追い詰め原爆を投下した。極東軍事裁判民主党政権下で
反面、共和党ニクソン、フォード、レーガン、ブッシュの時の日米関係は良好だった。
戦後になり中国と結び対日経済戦争に狂奔したクリントンに至るまで民主党は常に
日本を敵視し警戒し抑えつけようとしてきた。これら歴史が物語る真実は対日観や
共産主義に対する姿勢が両党は正反対であることを日本人はもっと知るべきと思う。
日本の政権交代より米国の政党で日本の命運が懸かる。明日はアメリカ大統領選挙・・