錦秋

休日は今頃が旬の紅葉狩りに出かけた。
関東地方の紅葉の名所は日光周辺だが
朝出て浅草からロマンスカーに乗って
約一時間半で日光に着く。早いものだ。
駅に着けば雄大な日光連山が目の前で
山におわす自然の神々が腕を振るった
美しい紅葉の絵が山々に広がっている。
秋空は青く澄んだ空気に心が癒される。
今年も残り二か月、時の経つのは早いもので紅葉はやがて葉が舞い落ちて枯木になり
白い冬景色になっていくが、だからこそ錦秋の美しくも短い秋の一日に感動を覚える。
「このたびは　幣もとりあえず　手向山　紅葉の錦　神のまにまに」　　菅原道真
百人一首24番歌に選ばれた道真の詩も「峠の紅葉は錦と見まちがうほどに美しいので
どうか私の捧げる貢物として御心のままにお受けとりください」と錦秋を讃えている。