隠居の独り言(1120)

北朝鮮は世界を欺くかのように長距離ミサイル発射に成功し周辺が慌ただしくなった。
今の外交課題は緊急の北朝鮮のミサイル問題と尖閣を巡っての日中関係の悪さだろう。
尖閣諸島を中国は強引に武力で奪い現状を変えようとする意志は明らかで近いうちに
強化著しい中国海軍が攻めてくる可能性は相当に高いと予測しておいたほうがいい。
対して日本は国際ルールに乗っ取り解決しようとしているが対話に乗る相手ではない。
世界数十カ国の研究グループが5年毎に行っている「世界価値観調査」というのがある。
「もし戦争が起こったら国のため戦うか」各国18歳以上の男女1000人を対象調査で
2005年と2010年の結果を見ると、戦うと答えた若者の割合は日本が約15%と最低で、
すぐ上のドイツの若者も30%と答えたというから図抜けて日本は低すぎるのは何故か。
日本もドイツも第二次世界大戦で多大の犠牲を出して負け領土や賠償も取られたので
もうコリゴリと思っているのだろう。ちなみに中国の若者は90%の数字になっている。
中国だけでなくアメリカ、ロシア、ベトナム、韓国の国々はいずれも80%以上になる。
この数字は戦後GHQのマインドコントロールで日本人は完全に去勢されてしまった。
そこから抜け出せない日本人の愛国心を取り戻すにはどうすればいいのか回答が無い。
自国が攻められたら戦うのは、ごく自然で当り前の行動だ。自分の家に賊が侵入して
女子供に手をかけようとしたらどんな平和主義者でも体を張るのは理屈抜きの本能だ。
今の日本で中国の尖閣への執拗な船舶の接近や日本製品不買運動などの経済的圧力の
効果もあって中国に妥協しようとする弱音を吐く意見も多い。国連憲章第一章によれば
「すべての加盟国は武力による威嚇または武力の行使を慎まなくてはならない」とある。
言わずもがな中国は国連の加盟国であり常任理事国の最高位を持つ世界のリーダーだ。
そのリーダーが悪の北朝鮮を擁護し一方で他国の領土に土足で上がりこむ。国連とは
一体何なのか?世界平和を守る責任を持っているはずの常任理事国は一体何なのか?
日本の行動は世界が見守る正義の戦いでもあるし、逆に中国は世界の信用を失うだろう。
見方を変えれば、モンゴル、ベトナム、インド、トルコ、ポーランドなどは親日国だが
彼らは特別に日本人を好きなわけでない。これらの国々は中国やロシアから侵略された
歴史があり、日本は日清日露の戦争や先の大戦で命を懸けて戦った勇者であるからだ。
尖閣で日本が屈服したなら彼らは失望し、強者に抵抗する日本に寄せる期待を無くす。
たかが小さな島というなかれ!尖閣は世界の正義のシンボルでもある。