隠居の独り言(1121)

「サルは木から落ちてもサルのままだが、代議士は選挙に落ちればタダの人になる」
誰かの言葉だが、選挙の後は笑う人、泣く人、人間模様を絵に描いたような風景になる。
世間は手のひらを返すように冷たいものだ。落選した候補者の事務所では、これまで
支持者たちでいっぱいだったのにTVの選挙速報で落選が報じられると事務所の中は
ゴミだけを残して人っこが消えていく。栄枯盛衰世は世の習いとはよく言ったもので
前の選挙は民主党が大勝し世間を謳歌したが僅か3年で自民党に政権を奪い返された。
「奢る民主久からず」なのだろう。民主党の「マニフェスト」は空手形で終わったし
鳩山由紀夫オバマ大統領に語ったという「トラストミー」は世界中の失笑を買った。
野田首相の「近いうちに」も4か月も待たされた。日本の不幸は民主党政権の最中に
東日本大震災が起こった事、それに福島原発事故直後の管直人前首相の対応もまずしく
今も後遺症の傷を広げているが新政権の真っ先にやるべきことは民主党負の遺産
片付けをしなければならない。震災対策はもとより日米関係のほころびを修復しないと
中国や北朝鮮の脅威は待ったなしの現実味を帯びる。沖縄の普天間の人口密集地から
辺野古に移す案も自民党時代に地元の了解を得たのに鳩山由紀夫の勝手気侭な思いで
反故にしたのを今一度心を込めて修復しないと基地問題は解決せず日米にヒビが入る。
沖縄は地政学的に中国に近い防衛線の位置にあるので気の毒だが今は我慢してほしい。
問題は難しいが安倍政権のもと誠心誠意を示せば必ずや実現出来るものと信じている。
加えて憲法を改正し日本の軍隊が主になり国土を守る意思を日米安保に生かすべきだ。
世の中は正直なもので低迷していた東京兜町日経平均株価も一時の八千円割れから
一万円台も夢でなくなった。経済が上向き志向の何よりの数値に違いない。といって
新政権が失政すれば元の木阿弥だ。先の中央高速のトンネル事故は時の経過を象徴して
新しい道路や新幹線より今までの老朽化したインフラ整備のほうに重点を置くべきで
人口減少の日本列島に新しいハコモノや道路はもう要らない。衆院選に勝った以上は
自民党の公約に掲げた「日本を取り戻す」の政策をきちんと確実に実行してもらいたい。
今は戦後最大の国難であり前途多難だが、こんな時だからこそ国民が実行力ある自民党
ひいて安倍晋三を選んだ。今度こそ日本を取り戻してほしい。