隠居の独り言(1160)

サッカーは蹴球と書く、バレーボールは排球、バスケットボールは籠球、テニスは庭球
ビリヤードは撞球、ピンポンは卓球、ベースボールは野球だ。まだまだあるだろうが
昔の人の翻訳の感性に感心する。といって翻訳のなかには多少、乱暴的なものもある。
例えば野球用語の中で、盗塁、盗む。死球、死ぬ。暴投、暴れる。犠打、犠牲になる。
刺殺、併殺、捕殺、重殺、これらは殺す。野球に詳しくない人からみれば野球は何て
酷いスポーツと思ってしまう。野球フアンには慣れた用語でも言葉というのは難しい。
今年もプロ野球が面白い。野球の無い季節の男どもは死んでいたが、ここにきて毎日の
スポーツ記事に一喜一憂する日本中のオジサンの顔が目に浮かび生き返った気がする。
自分は根っからの阪神ファンなので、どうしてもパリーグよりセリーグに興味が湧く。
今年も相変わらず阪神より巨人が強いが、野球フアンとして言いたいのは長い年代を
信仰心のように野球を愛し続けられたのは今の中高年の男どもにしかない自負だろう。
最近に芽生えたサッカーファンとは歴史の重みがまるで違うのが野球ファンの誇りだ。
戦中戦後の荒廃した時代でも子供達は草野球に興じていたし野球は我らの親友だった。
戦後になって実は野球の原産地がアメリカだったことを少年は知ったがこんな面白い
スポーツを考案し確立させ国技としたアメリカは素晴らしい国と野球を通じて知った。
アメリカを戦後いち早く取り入れたのは日本人が野球と映画と歌が好きだったからで
野球には純粋な精神性のルールがあり映画や歌には華やかさと憧れが心を惹きつけた。
今は野球少年よりサッカー少年が多いと聞くがこれも時代の流れなのか?練習場所が
無くなったのか?人の好みが変わったのか?どちらにしても野球ファン減少は淋しい。
ところで今年はルーキーの当たり年だと感じる。誰が新人賞を貰うのかとても楽しみだ。
なかでも二刀流を宣言した日本ハム大谷翔平はプロの世界でどこまで通用するか?
原辰徳の甥、菅野智之は昨年のドラフトを蹴って巨人入りを果たしたが期待できそうだ。
トラキチとしては大阪桐蔭から阪神に入団したルーキー藤浪晋太郎を応援している。
最近は長嶋茂雄王貞治イチロー等スーパーヒーローが少なくなったが新人に期待する。
たかが野球、されど野球だが、少年気分になれる野球信仰は今も続いている。