隠居の独り言(1180)

今週は参院選最中で各党はさかんに自らの党の政策を主張しているが国債のことで
日本の国家財政が相当前から懸念しているのに負の遺産のことに各党は触れない。
アベノミクスがどんなに景気を浮揚させようが赤字財政に全然手を付けず日本丸は
沈没しないのか？そしてどの党も超赤字国債の件に関してはだんまりをきめている。
どの党も甘い公約ばかりで台所の苦しい事情を話さないのは国民への騙しだと思う。
しかも公的債務の残高が増え続けている現実にもどこまで財政を持ちこたえることが
できるのか？日本は世界に例のない危険なゲームをしているように思えてならない。
参院選の舌戦でも自民から共産まで右も左も国債問題を避けているのはおかしい！
国債は1000兆円を超えようとしている。1000兆円という数字は年寄りから赤子まで
国民一人1000万円にあたり日本人全員の預金額と同じで国民が現在所有している
預金全て国に寄付しないとチャラにならない金額だ。どうしてこんなことになったか？
それは政治家が長年に亘って選挙目当てに道路、鉄道、港の整備などのハコモノに
使いすぎた無為無策が天文学的赤字を生み出した原因と結果としか言いようがない。
今は日銀が長期国債を買っているがアベノミクスが成功し投資などに資金が回れば
日銀の国債購入が減る。今後政府が財政健全化のためどんな行動がとれるのか？
いずれにしてもアベノミクスの活力があるうちはいいが健全化の好循環が続くことを
期待するしかないだろう。景気持続か？それとも不景気になり財政が破綻するか？
どちらにしても天文学的赤字はまともなことでは返せそうでない。国家予算の数字を
下げるため思い切った改革をしなければならない。消費税増税もその最大の理由は
限界まで来たといわれる財政問題に違いない。そして議員や公務員削減も当然だが
年金一元化、社会保障や医療の見直しなど国民も甘える構図を捨てる覚悟も必要だ。
近い将来に財政が破綻し円の価値が下がり超インフレになれば赤字国債も消えるが
各政党の甘い公約の話をまともに聞いていたら財政破綻が現実になる。超インフレに
苦しんだ戦中戦後の庶民の苦労は語り草だけにしてほしい。