蝉の一生

harimaya2013-08-26

最近、道を歩いていると蝉の死殻をよく見かける。
周知のとおり蝉は何年も幼虫時代を地中で暮らし
大人に成長して僅か一週間余で命を終えてしまう。
その僅かの時間は蝉には青春の恋の季節であり
とくに雄の蝉は雌を求め自分をアピールするため
いじらしいほどに声を限りに恋の歌を歌い続ける。
でも彼女との恋がやっと成就した喜びも束の間で
身も心も捧げ尽した雄蝉は疲れ果てて命を閉じる。
雌も良い子孫を残すため好きな雄を選び愛を交歓し産卵の勤めを果たして世を去る。
昆虫の殆どは生殖期が終わると命を終えるが僅かな時も無駄にしないのに尊敬する。
道に落ちた蝉は短くも生涯を全うした満足感もうかがえた。