隠居の独り言(1307)

12日未明に起きた東日本大地震の余震と思われる緊急放送と揺れに叩き起された。
3年が過ぎてもまだ余震が残るとは今更ながらM9クラスの超大型地震は凄いと思う。
それとは別に関東地方に近々大地震が来るのが必至と気持ちのうえで分かっている。
気持ちの上だけで、3年前の大地震直後では地震の際の訓練や備蓄品の用意など
官民あげて備えたものだったが、喉元すぎれば何とかで最近は緊迫感が薄れている。
地盤の強弱や発生時刻によって予想は様々だが、建造物の被害は東日本や神戸の
地震の状態からすると高層ビルは多分さしたる被害はなさそうだ。問題は木造住宅で、
崩壊や火災によって多くの死傷者が出る。90年前の関東大震災では10万人以上が、
神戸淡路では6000人が、東日本地震では津波も含めて18500人が犠牲になられた。
マスコミは燃える映像や死者の数のみの報道だが実際の現場の惨状の実感がない。
例えば遺体についてあまり言われないが放置されば腐ってくるしイタミもひどいだろう。
地震直後に現地入りした人によれば惨状と、臭いが強烈でいたたまれなかったという。
それを誰が遺体を運び処置しているのか本当の苦労をしている人の報道が少ないが
消防員、警察官、自衛隊、それぞれの任務を全うする人の心意気を改めて思いたい。
でもあらかじめ考えておきたいのは、人として当然するべきことは覚悟しておかねば・
もしこの夏の暑い日に大地震が発生したらどうなるのか。地震は避けられない天災だ。
誰が悪いわけじゃない。地球規模で考えれば何万年何億年の活断層の動きによって
人間の住み易い日本列島が造られた。山・河・湖・盆地その全てが活断層の産物だ。
人生80年として列島に住めば必ず震度6以上の地震に出くわすのは避けられない。
先日の新聞報道よると首都直下地震の被害対策を検討してきた国の有識者会議は、
30年以内に70%の確率で起きるというM7級地震で最悪の場合死者2万3000人、
経済被害が95兆円に上ると想定されたという。事前の数字とは大本営発表みたいで
信じたくないが、危ない時期であることは確実だ。地震は行政に文句言っても責任は
地球なのだから仕方がない。だから自己を守るすべを考えておかなければならない。
地震になれば惨事で死者の出るのを見過ごすことができない。傍の苦しむ死傷者を
実際に助けることが出来るだろうか。自分が傷ついたら誰かが助けてくれるだろうか。
自分も含めて人間性が問われている。