隠居の独り言(1483)

週刊誌に女性5人と不倫したと暴露された参院選出馬予定の作家・乙武洋匡氏だが
昔ならいざ知らず平成のモラルとして通用しない。最近この手の芸能人の話題が多く
不義が流行っているらしいがプライバシーに騒ぐこと自体が日本は平和だなぁと思う。
現代は一夫一婦制が普遍的だが、封建時代の徳川11代将軍・家斉は分かっている
だけでも27人の子を儲けたという。権力者の象徴は多くの妻妾を抱え、下層に生きる
男性は結婚も出来なかった。そこに情のかけらなく権力と欲望と家系を支えるための
道具として女が存在した。恋愛感情は無視で家柄、権力、財力で嫁入り先が決まった。
人間は類人猿の一種とされるが同じ類人猿の中でもチンパンジーは一夫一婦が多く、
人間社会に似ている。ゴリラや日本猿は一夫多妻のハーレム的要素が強く、巨大な
1匹のオスが何匹ものメスが従えてハーレムを形成する。そしてハーレムを作れない
弱いオスはメスに捨てられてしまう。人間がゴリラ型とすれば男はしっかりした大人に
ならなくてはならない。それは自分で稼いで家族を養うことの役割を果たせる存在に
なるということでありモラルの全責任も取らなくてはならない。こう考えてくると大人の
男になるというプロセス、期待される大人になれるだろうか。単なる欲望だけで不義を
している男は家庭を持つ資格が無い。それなら結婚などしないほうがいい。独り身で
自由気儘の方が、よほど幸せと思う。女性をめぐる社会環境も現代は大きく変わった。
一昔前の男は一家を支える責任を一手に引受け家族一同を食べさせて家庭を守る。
その代り、家事・育児は妻に任せっきりで何もしない。妻も肉体的にも大変な家事や
育児を引き受けても人生の選択として幸せだっただろう。今はこんな考えは崩れたが、
大人になるというプロセスは男も女も変わらない。共働きは当たり前、女性が社会に
進出し、中には財を蓄え、好きなことを追求する女性も多い。大人の女性とは何か、
大人の男性とは何か、それはお互い自由が増えた分、責任も増えたはずで、それは
現代社会での生きる資質の問題だろう。もしかしたら男も女もその点が描けていない。
だから不義が増える。自由も増えたが・・