隠居の独り言(1484)

民主党と維新の会が合併して「民進党」と名付けた。一強与党に対抗する政党として
ひとつの党として纏めたのは評価できるけれど、政策の一つ「立憲主義」というもので
護憲を掲げているが今、日本を取り巻く国際情勢の厳しさに対応できるのか疑わしい。
周知の通り「憲法9条」には軍隊の保持を禁じているが、現実に自衛隊の存在があり
国の内外で活躍していること自体が憲法違反ではないか。その矛盾に対し民進党
どう説明し、どんな政策を持ち、どのように国家を守っていくのか具体的な公約がない。
そもそも70年前の敗戦時に占領軍GHQ憲法を作成し、中でも憲法9条で軍隊を
認めなかったのは勝者の敗者へのいじめだが、もし9条が無かったら、北朝鮮拉致
ロシアの北方領土も韓国の竹島も中国の尖閣もあり得なかった。日本領土と国民の
保護は強力な軍隊と法律あってのことで、近隣諸国も日本に手を出せなかっただろう。
まして一国で平和を維持するのは難しい。戦争抑止するなら集団的自衛権しかない。
厳しい国際情勢を直視せず憲法9条を死守する近視眼的では日本の立場が弱くなる。
自分は政治に対して右も左も肩を持つ気はないが、安倍晋三総理の「現実を直視し
あらゆる事態に切れ目のないように対応ができる法改正が必要」との意見に賛成だ。
北朝鮮がミサイルを発射し中国が東シナ海に強い軍事力を増している現状があって
同盟のパートナーのアメリカが力を失いつつある情勢に今更、憲法9条もないだろう。
アメリカ大統領候補のトランプ氏は、自ら大統領になったら日韓から米軍を引くという。
沖縄基地問題も先の見通しがない。比較的人口の少ない辺野古基地移転が止まり
このまま危険な嘉手納空軍基地が定着してしまうのだろうか。民進党ならどうする?
世界の情勢を見ても中東、ヨーロッパの現実が、いつ日本に飛び火するかもしれない。
民進党も日本の政党なら現実に即した政策を打ち出し堂々と与党と張り合って欲しい。
政治の形は二大政党がそれぞれの政策論争で交代するのが理想だが、その辺りの
日本の民主主義は未熟といえる。民進党よ、党利党略を捨て世間を正しく見て欲しい。
憲法のために国があるのではない。国のために憲法がある。