隠居の独り言(1507)

今週はユーラシア大陸を挟んで、英国と日本が世界の情勢を決定することが決まる。
英国は欧州連合(EU)に残留するか、離脱するか、これは単に英国の問題だけでない。
もし離脱すれば日本への影響は計り知れない。ユーロ安、円高が進み株価の暴落が
決定的だが、自分も多少の株持ちなので気がもめる。庶民は関係ないと言いたいが、
円高は輸出産業に悪影響となり、景気が一挙に悪くなる。外国人観光客も激減だろう。
これは日本に限らずイギリスに関連ある国つまり世界全てに関わってくるのは必至だ。
ということは以前起きたリーマンショック並みの大きな影響が出るはずなのに日本で
それほど大きなニュースとして扱われないのは、言うまでもなく残留派の議員の銃殺
事件の影響で残留派が巻き返し、イギリス人本来の現実主義に戻る期待感があるが、
もしイギリスがEUを離脱すると、中国経済の減速などで安全資産の円買いが進んで
円高・株安になり日本の市場は一気に冷え込んでデフレに逆戻りする可能性が高い。
どちらにしても日本にとって、自分にとっても、吉と出るか、凶と出るか、目が離せない。
かたや日本では参院選が22日に公示され選挙がスタートした。論戦の主題としては
アベノミクスの是非が問われているが景気判断は道半ばで与野党とも結論が難しい。
憲法改正の是非については自民・公明、民進・共産の一騎打ちになるが、改憲派
改正に必要な3分の2(162席)を獲得するのは無理でも、憲法問題は国政の最大の
テーマで、憲法上では最終的には国民投票が行われるが、何故か今回の参院選
与野党ともに憲法問題をあまり重要視していない気がする。とくに安部総理の姿勢が、
はっきりしない。消費税10%先送りするのも、憲法改正についてきちんとした意見を
言わないのも参院選に自信が無いのか。憲法論議は禁句なのか。与党支持者として
いぶかしい。デフレ脱却、沖縄の事件、財政再建社会保障、消費税、待機児童など、
次々頭の痛い問題は山積だが、安倍さん、もっと堂々と選挙に臨んでほしい。