隠居の独り言(1521)

八月になれば思い出す。今年も8月15日の終戦記念日がやってくる。あの日は特に
暑かった。そのことだけは覚えている。でも敗戦を聞かされても少年の胸中は強固な
国家意識が貫いていた。今の世相を見るにつけ、昔を今になすよしもがな、がよぎる。
昭和20年に生まれた男女は今年、71歳になる勘定で今70代の連中は多少のひもじさは
知っているが戦争や大日本帝国を誇った時代は皆目分からない。団塊の世代の後の
人は言うに及ばない。戦後のGHQや左翼たちの暗黒史観で戦争の映像や活字など
嫌というほど「悪者の日本」を吹き込めば嘘っぱちの平和賛歌を合唱し、朝日新聞
天声人語を眩しそうに読む。ワシントン様やペキン様の立居振舞に抵抗はまるで無く、
しこたまお金をふんだくられ、赤頭巾ちゃんの狼にとっては格好の餌食となる子豚の
国になった。世の中は「勝って官軍、負ければ賊軍」「弱肉強食」「適者生存」戦争が
終わってから、はや一世紀近くになるというのに敗戦の後遺症はいつまで続くのか。
日本も国連加盟して70年にもなるのに分担金はアメリカに次ぐ2番目に多く取られて
常任理事国にもなれず未だに「敵国条項」という鎖を手足に嵌められている。いつも
偉そうしているペキン様は世界で2位の稼ぎをしているのに分担金は日本の半分も
払っていないのはどうしてか。今、日本の政財界の牛耳るリーダーたちは戦後生まれ、
祖父母のやった戦争の後始末など、もうしなくていいのではないか。萎縮してしまった
戦争の古傷を癒すためにどうすればいいのか、先だっての参院選憲法改正できる
3分の2の国会議員数を得たのに何故慎重になっているのは分からない。与野党
乗り越え日本人としての力量と誇りを持って貰いたいのが戦争体験者としての願いだ。
戦争というのは人間・国家が欲望ある限り絶えることはない。将来必ず日本も戦争に
巻き込まれることは必然だ。欲望=戦争が世界の常識の必須なら過去の反省として
必ず勝ち組に与することを絶対に忘れてはいけない。地球ある限り世界は永遠に続く。
過ちは二度と起こしてはならない。負けるな、日本!