隠居の独り言(1549)

昨今は新聞やテレビなどで外来語が飛び交う回数が多い気がするが見聞きする人の
どれほどが理解しているだろうか。政治家なども平気でカタカナ語で話をしているが
初めて聞いた人はどういう意味か分からない。まして中高年以上になると意味不明で
とくに高齢者はテレビや新聞だけだから情報を提供する人はそこを気遣ってほしい。
発信する人は自分だけが知っていても、きちんと相手に伝わらないと話の価値がない。
老人がテレビニュースを見てキャスターがぺらぺら、例えばイノベーション(技術革新)
インフラ(社会基盤)、グローバル(地球規模)、セクター(部門)、ベンチャー(新企業)
リアルタイム(即時)、メセナ(文化支援)・・枚挙に暇ないが外来語は理解不能が多く
感じるのは、やたらカタカナ語を話す人を利口ぶっているとしか思えないのは僻みか。
日本語は視覚の言葉で、漢字を見て瞬時にして理解できる特性と利点が入っている。
明治の初期、西洋から多くの言葉や単語が入ったとき、賢人たちは誰にも分かり易く
漢字を造語して次々と見事な和製漢語が出来た。経済、科学、銀行、物理、共和国、
民主主義、野球、哲学、万年筆、数え上げればきりがない。漢字の老舗である中国に
逆輸出されたのも多い。中国は「中華人民共和国」と名乗っているが和製漢字が殆ど。
北朝鮮も同じで「朝鮮人民民主主義共和国」と称して、なぜか国名はハングルでない。
世界の言語は無数だが、中でも日本語は造詣のある深い言語と自分は思っているが
外来語氾濫は日本語をダメにしている。小学校から英語を教えようとする教育価値が
どこにあるだろうか。きちんと日本語が言えるのが先決と思うのは自分だけだろうか。