隠居の独り言(1556)

「どこをどう走っていたか分からない」10月に87歳になる老人の運転する軽トラックが
横浜市道で折から集団登校中の列に突っ込み8名の死傷者を出す事故が発生した。
東京立川では病院の出口で歩行者2名を撥ねて死亡させた。これも83歳の女性だ。
これは氷山の一角で、今、高齢者ドライバーによる人身事故が全国に相次いでいる。
人口が多いとされる団塊の世代が高齢者になりつつあり益々事故は増えていくだろう。
高齢者の事故は飲酒運転とかスピード運転などの違反者より、身体の衰えの減退や
スタミナの減少、精神の漫然、といった不適切な運転操作が加齢と重なって影響する。
車を運転するのに体力、集中力、咄嗟の判断といった臨機応変が必要だが高齢者は
その衰えを自覚しなければ運転の資格がない。認知症患者や、重い病気は論外だが
怖いのは自分なら絶対に大丈夫といった過信が事故を招いているのが事実らしい。
たしかに車が必要な所に住む人や運転しなければならない事情があれば仕方ないが、
高齢者になれば免許証返納もやむを得ないだろう。事故を起こしてからでは遅すぎる。
実は自分も今、免許更新の葉書が来ている。今でも仕事で運転する機会があるので
車は欠かせないが考えさせられる。とりあえず慣れた道だけ、夜間や雨の日は中止。
来年は84歳。人生最後の免許証更新になる。