隠居の独り言(1566)

明日はアメリカ新大統領トランプ氏が就任する日だが、破天荒な考えを持つ彼だけに
アメリカの将来、まして世界の動向が掴めない。でも蓋を開ければ彼は真っ当と思う。
彼の公約のアメリカファーストを徹底すれば、とりわけ日本も前のニクソンショック
訪れて輸出産業に打撃だろう。昭和の初めに起きた世界各国の保護主義が先の戦争の
原因となったが、でも当時と違ってアメリカより秀でた製品の多い日本はこれまでとは
変わらぬ貿易均衡で悲観はしていない。日本の政治力の弱さは世界でも定評だが、
こと経済に関しては世界一を自負してもいいと思う。一時的な混乱あっても長い目で
見れば安泰だろう。それよりトランプは「IS壊滅」を公約しISも今年は正念場を迎える。
ロシアとの連携が必要だがトランプがロシアから私的な弱みを握られている感もする。
EUは米露の共同行為に反対でも、これが成功すれば一躍名をあげトランプ相場は
一挙に上昇する。メキシコとの国境に壁を作りメキシコに払わせるというがメキシコは
払うはずがない。中国には「一国中国」を認めないと言っても台湾と同盟を結ぶのは
不可能だろう。日本や韓国に対し駐留米軍の経費の全部を賄えと言うが、アメリカも
平和の恩恵を被っている現状を知っての発言なのだろうか。トランプの発言の何もが
矛盾に満ちている。世論調査では大統領就任には60%のアメリカ人が不支持と言う。
それならなぜトランプに投票したのか。訳の分からない世界のトップが出現するという
前代未聞のアメリカ大統領就任は裏を返せば前大統領オバマが巧みな弁舌以外に
何の実績も無かったことへの失望感だろう。口先だけオバマの弱腰で中国・ロシアが
大きく台頭し世界のバランスを崩したことにオバマノーベル平和賞を返還すべきだ。
トランプが強いアメリカを再現できたら彼こそ救世主で、トランプの今後を見守りたい。