師走

harimaya2017-12-11

師走になって寒い日が続き季節は晩秋から初冬に入る。
季節の移ろいに敏感なのは齢のせいなのかも知れない。
限りある人生残り少なく紅葉もあと何度見られるだろうか、
今年は酉年で恐らく人生最後の年男。若い時分と違って
もののあわれ、無常観、郷愁など情緒が研ぎ澄まされる。
昔は師走になると毎日が戦争のように忙しかったけれど
平成の世は何もかもが便利になって街も閑散としている。
昨日は家の大掃除をしたけれど何もかも簡単に済ませた。
小僧時代には便利な掃除機はまだ無くハタキにホウキに雑巾がけが定番。全てが手作業で
手が冷たく泣きべそかいた。今は暖かいお湯の雑巾がけ・・でもあれから何年が過ぎたろう。
ここは東京足立区の北端に位置する舎人(とねり)公園で、木々の紅葉もやがて葉が落ち、
枯葉が地面を彩っている。耳を澄ますと風そよぐ木の擦れる音や小川のせせらぎが心地よく
落ち葉のさくさくと歩く音も自然の子守唄のように聞こえ小春日和の陽だまりは気持ちがいい。
真冬近い空気はさすがに耳が冷たい。木々の中にも秋を惜しむかのように紅葉が少し残って
近くを流れる小川はモミジを乗せて下っていく。静かな森に晩節の幸せを思う。