隠居の独り言 83

結果論だが、今回起きた地震による北海道全島に亘る停電事故は、泊原発が稼働していたら停電は無かった。日本は福島の失敗で、原発は禁句のようになっていて今の世界一厳しい原発再稼働の条件も住民の反対でままならず、今は殆どの国内の原発が止まっているが、しかし世界で300基以上の原発が現実に稼働している。事故は怖いがクリーンエネルギーで原発に勝るものなく地球温暖化の原因のCO2排出を抑えながらの稼働は経済発展に原発は欠かせない。福島以前の電力事情は火力、水力、原発を上手く調合しながら、経済界、家庭を賄ってきた。電力を大量消費の昼間は三つを稼働させ、夜間は原発のみで火力、水力は休ませた。火力工場を休ませると原油も石炭も要らない。原発の稼働年数が約40年なので一度点火すると40年間も燃え続ける。いつか無公害の自然エネルギーを発見すると信じたい。それまでツナギとして原発稼働はやむを得ないだろう。数十年前の話しだが、もうすぐ石油は枯渇するとされた。それも4-50年のうち石油のみならず天然ガスや地球の化石燃料石炭も100年保つまいと真しやかに報道された。それが最近になって、シェールガスシェールオイルのシェール技術革命で、どうやら数世紀は大丈夫らしいが、それだって枯渇するには変わらない。エネルギー源には原子力があるが、これだって原料のウランに限りがある。ウランを使うには、プルトニューム燃料の高速増殖炉と再処理工場が必要で、かなり危険の高いシロモノだが、原発反対は「木を見て森を見ず」で発展に欠かせない。経済成長神話という言葉があって人類は永遠に成長しつづけなければならないというけれど、昨日より今日、今日より明日が豊かになるという証拠はどこにもない。いずれ人類は挫折する。恐竜は体が大きくなりすぎて、マンモスはキバが大きくなりすぎて、滅亡してしまった。人類が破滅するとすれば核戦争が最も可能性が高い。そのようにならないよう努力と技術と知恵が欲しい。日本の今は技術的に原発先進国と言われているがだからこそ世界のための原発リーダーでなければ・・