隠居の独り言 129

政府は5日、韓国の元徴用工をめぐる訴訟で韓国最高裁が日本企業に対し賠償を命じる確定判決を出した問題を巡って国際司法裁判所に提訴の方針を固めたが当然の措置だろう。日本もいい勉強したと思う。これを機に徐々に遠のけばいい。遠い昔、聖徳太子が政権を握っていた頃、大陸には隋という世界最強の国があった。太子は日本との関係を良くするため小野妹子に命じ、天皇の親書を携えて外交特使に派遣した。「日出る処の天子、書を日没する処の天子に致す、恙なきや」有名な文章だが、親書を見て隋は怒った。何が日没するだ!しかし朝鮮半島高句麗と抗争中だったので現在は日本と争うわけにもいかず隋は答礼使を付けて特使を帰してきた。当時の遣隋使は今で云えば外交官の役目だが粗末な舟で東シナ海の荒海を渡らねばならず半分以上は命を落とした。それほどまでして命がけで果たした仕事は国への忠誠心でその愛国心に頭が下がる。1500年も昔から日中韓三国は競い合ってお互いを意識しながら国家の存亡を懸けてきた葛藤が続いている。隣りの国というのは羨望や嫉妬からの恨みつらみが後を絶たない。地政学、歴史的にも元寇の乱、文禄・慶長の役、シナ事変、先の大戦など争いは続いたが今後も競い合い、争いごとも多々あるだろう。けれどそれが互いに切磋琢磨して成長するのが日中韓の知恵であるし、ご近所のお付き合いは決して悲観してはいけないと思う。異人種国家が隣り合うのは地政学的には仕方がないが、世界を見てもドイツ×イタリア、ブラジル×アルゼンチン、インド×パキスタン、ロシア×東欧諸国など、仲良くない。中韓には言いたいことは山ほどあるが、それはさておき、聖徳太子の時代も現代もお隣付き合いに差が無いのは人の知恵の発達もたいしたことはない。