日本列島のいたるところの里や湖沼は冬鳥で
賑わっているが遠いシベリアや奥深い山など
から冬を越すために難儀な旅を余儀なくされる
彼らはなんと辛い一生とつくづく思う。それを
待ってましたと猟をする人の気持ちは分からない。
明治の詩人、薄田泣菫(1877-1945)の童謡に
「いつかいつかと来るたびに
思わぬことはないけれど
ことしも遂に逢われずに
燕は南 雁は北」 と詠っています。
燕は北の話しを聞きたいし、雁は南の国を知りたいし
けれどいつも逢えない、願っても叶えられない宿命は
私たちの人生にも、そんな巡りあわせがあると泣菫は
歌に託して生きる哀しみを訴えているのでしょうか。