農業の歌

昔は今のように情報化時代ではないから自然を相手に米一粒豆一粒を
収穫して自然の摂理を大切に野の幸、山の幸、海の幸にすがって生きた。
いつごろなにを植え、なにを収穫するかは長年の習慣から得たものだった。
「たねどきは知らずば桃の花に聞け 半ば咲きするおりがまきなり」
桃の花が半開のときが苗代の作業を始めなさい、と云うことで、
「にんじんの種のまきどき朝顔の花咲き始まむ頃と覚えよ」
「糸萩の花もそろそろ散ると見ば小麦のたねを蒔けよかならず」
日本人の知恵と言葉の感覚は長い経験と苦労の文化で一般の庶民から生まれた
これらの歌は語り継がれていくべき秀文だが最近の風潮で消えていくのが悲しい。
日本の深い文化をもっともっと誇っていいと思う。