実らぬ花と恋

harimaya2005-03-23

春のピンク系の多い花のなかで黄色の鮮やかな
山吹は実らぬ花として昔の歌人に哀しく詠まれ
たが、事実八重咲きの方は実がならないそうだ。
「七重八重 花は咲けども 山吹の 
 実の(蓑)ひとつだに なきぞ哀しき」  兼明親王
大田道灌が雨に遭い近くの家で蓑を貸してほしいと
願ったがそこの娘が山吹の花と、この和歌を渡して
農家は貧しく簑ひとつすらないと訴え、道灌は涙した
と伝えられ娘への恋慕と山吹を重ねて実らぬ花と恋を
思い道灌は、少女の機知に感心して、その後大いに
文武両道に励み、名君といわれるようになったという。


越生の町はいつしか「山吹の里」とよぶようになった。