春休み(2)

harimaya2005-03-30

伊豆の夜明けの表情はとても豊かで素晴らしい。
二日目のホテルは海に面していたのでベランダから
ご来光を拝む事が出来たが、その夜明け直前の
空の薄い白さの暁のころ西の方向に目をやると
ほのかに明るくなった朝ぼらけの中に満月が
光を失っていく幻想的で哀しげな風景を見た。
東雲(しののめ)が明るくなって陽を迎えたとき
西の月は消えて空は夜明けに眩しく輝いていた。
曙の太陽と幻想の月、みなは感動を二つ味わい、
自然が描く、素晴らしいグラデーションを見つめた。
「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、少し
 明かりて紫だちたる雲の、細くたなびきたる・・」 枕草子