現代の桜観

harimaya2005-04-20

今頃の桜前線はどこまで北上しているだろう。
今年の桜は実に見事に咲き見事に散っていった。
この潔い散るさまが、世の無常観を詠んだ歌の
心情のように日本人の桜を愛でる気持ちがあった。
ところが今は、そんな悲壮感などかけらもない。
酒とて酌み交わして歌を詠む風情などまるでなく、
ドンチャン騒ぎやカラオケでなかには一気飲みで
病院に駆け込む若者も大勢いるとかで嘆かわしい。
世界にも日本にしかない花見の習慣や風習をもっと
大切に後世に伝えていただきたいと思う昨今だが、
花見の宴の跡のゴミの山を見るたびに道徳を失った
日本人の将来が見える気がするのは私だけだろうか。
長屋の花見」「花見の仇討ち」有名な落語の題だが
花見に飽きたら寄席で浮世を忘れるのも一興かも知れない。