虞美人草

harimaya2005-05-19

今、昭和記念公園ではポピーの花がとても美しい。
ポピーは「ひなげし」とも「虞美人草」とも言うが
どれが正しいのかは素人の私にはよく分からない。
中国の「史記」によれば楚の国の項羽は、漢の国の
劉邦に攻められた時、信じられない事が起こった。
敵の軍が楚の国の故郷の歌を歌っているのを聞く。
戦意を失った項羽の軍は敗れて「四面楚歌」との
故事が生まれるが、その敗走中に項羽の愛妾だった
虞美人は、自分は足手まといと自ら命を絶って、
その血が「赤いひなげし」になったと言われている。
清楚で美しい花にも、こんな悲劇の言い伝えが
隠されていたなんて遠い2000年以上も経った
昔の「謂われ」も今は薄れて、ロマンティックな
青春の花のように、散策する恋人たちに見守られて、風にそよいでいる。