会社の決算

この月末には上場会社の株主総会がピークを迎えるが、ここ何年来の経済の変動期で
企業にも勝ち組と負け組の差が歴然と数字に表れて、経営者の満面な顔と沈痛な顔が
今の日本の経済の実態を物語っている。企業とて人生とて、勝てば官軍の美酒が待つ。
今月は我が社も決算期で法人組織になって今年で30年になるが零細企業そのもので
法人といっても名ばかりの同族会社の判定100%の個人企業であることには違いない。
貸借対照表を見るたびに負債の部で個人からの借受金が減らないのは好不況のハザマで
自分の給与を全額落としていない現実が数字のカタチで示されるのには考えさせられる。
決算ごとに来期の給与の額、つまり経費の額は売上高とか、利益率によって違ってくる
わけだから、黒字赤字の予想は困難なところだが、税金のほうは容赦なく予算として
例えば消費税などは前期の売り上げを基に中間期で半額を先払いしなければならない。
黒字になれば法人税が、赤字になれば所得税の払い過ぎでどちらにしても税金が掛かる。
会社は繊維関係の製造業だが季節物が多く先の読めない産業なので頭の痛いところだ。
小泉首相は「人生いろいろ、人もいろいろ、会社もいろいろ」と言ったが政府の方針は
農林水産、金融関係、特殊法人には税制措置など、とても甘いがモノヅクリの産業には
優遇措置など一切無く競争社会で生き抜くには、それなりの工夫と努力が必須とされる。
モノアマリの時代に中国などの安価製品が大量に輸入されて不況の悪循環に悩まされる
現状だが40年以上も商売をして、それなりに世間を泳いだ心算でもふとした落とし穴に
気を付けなければならず、これから先も、お得意先や仕入先や職人さん従業員などの
コミュニケーションを大切に、今年も安泰な決算書が出来るのを願っている。