あじさい

harimaya2005-06-16

梅雨のころ街を歩くと、どこにも目にする
あじさいは花の色が日を経るにしたがって
次々と変わっていくことから「七変化」とか
「七変草」と呼ばれて色々な譬えにされる。
永井荷風の「あじさい」は女心の多情さが
男を不幸にして、やがては自らを滅ぼした
哀れさを描いた短編小説には心が沁みる。
メキシコの歌に「七色の恋」があるが歌詞の
内容はやはり女性の多情多恨が歌われている。


「紫陽花や華だに変わるきのうけふ」 子規
「紫陽花や白よりいでし浅みどり」  水巴
「紫陽花の藍極まると見る日かな」  汀女
作者のうたに込めた心の共通点を見る思いがした。