日露関係(3)

「罪九代に及ぶ」中国の諺だが、大陸の人たちは戦争の恨みを子々孫々末代まで
忘れようとはしない。13世紀の頃ジンギスカン率いるモンゴル軍に征服された
ロシアは20世紀に入って先の大戦のどさくさでモンゴル人を大量虐殺した事は
700年も前の復讐劇だが、戦争末期の満州に居た日本人への残虐さは日露戦争
負けた悔しさが為せる事と思えば納得出来るかも知れない。日本人の道徳観から
思えば信じられない“悪行”だが、最近の中韓靖国問題一つも大陸に住む人の
宗教観からくる文化や思想は変わらない根深いものだから仕方がないのだろうか。
彼らは歴史認識をとやかく言うが司馬遼太郎は、史実は何百年単位で考えないと
正確には分からないと言ったが、司馬でさえソ連軍と戦ったノモンハンで従軍して
日本軍が大敗したと書き綴っているが、最近の情報では日本軍が優勢であったと
伝えられ、真偽のことはこれからの長い研究に委ねられて明かされていくだろう。
といって日本が大陸諸国に合わせることは無い。日本には日本の習慣や国民性や
アイデンティティーがあり宗教観も違い、それが国の存在と尊厳そのものだから
堂々と総理が日本の代表で靖国戦没者の参拝をして民族の違いをアピールする
ことが返って世界の日本に対する認識と信用が増すだろう。日露関係そのものも
このあたりをきちんと正す事から始めないと領土一つも道は遠い。