女性の地位

イスラム社会では四人まで妻帯が認められているという。でも実際はよほどのお金持ちか
田舎の実力者が、その古い因習を残すだけで、ほとんどは普通の家庭を営んでいるそうだ。
それでも宗教的に女性は肌や髪を隠すための独特の衣装を着ているが、その理由は女性が
魅力となる部分を隠す事が、男性を誘惑する罪を抑える効果のためだそうだが解らない。
そのイスラム社会でも1986年にパキスタンでブット女史が元首に選ばれる画期的な政治
選択があった。欧米でも宰相になったのは1975年のイギリスのサッチャー女史だけだ。
日本では戦国時代までは三人までが「女房」として認められたが、江戸時代に入ると、
人別帳が作られ二妻以下は「下女」と記されるようになる。つまり妻でなく妾の地位だ。
明治初期には法律が制定され、夫の第二親等として入籍も許され、相続権も認められて
妻妾同居も珍しくなく、木戸や伊藤など明治の元勲なども恥じることはなかったらしい。
其の後の明治後半の戸籍法で、ようやく一夫一婦制が登場したけれど、妾を持つことが
男の甲斐性と言う風潮はのちまで残り、戦後になって女性の選挙権が認められ1958年に
売春防止法も施行されて、男女平等の気風にやっと悪習?も消えて今日に至っている。
人類が発生して以来、ずっと続いてきた男性優位の社会構造も劇的に変化する時代が
来ている。女性の社会進出も目覚ましく一流企業の総責任者さえ珍しくなくなった。
取引先にも女性経営者の方がいるが、むしろ男性より仕事をテキパキこなしていられる。
女性国会議員も世界の中では率が低いらしいが、これから徐々に増えていくだろう。
今の世はカルチャーやトラベルなど女性が男性を遥かに凌駕している。女性にとって
日本史上にかつてない幸せな時代が巡ってきた。まさに女の天下と言っていいだろう。
世界中の男性は日本の女性が憧れと言う。日本人女性特有の細やかな情愛と粋な仕草が
好かれる嬉しい話しだが、はたしてそれに応えられる女性は、現在はいかばかりか。
どんなに時代が変わろうと“女らしさ”は魅力だ。