雨の花

harimaya2005-07-13

梅雨時に公園の片隅になにげなく咲く花は
華やかさはないが、しっとり風情があって
本来の花の姿のような気がして愛らしい。
幕末のころ日本に来た外国人たちは庶民の
長屋横丁にも花が満ちているのに驚いた。
「わが国は花を買うお金があったらパンを
 買う。なんと文化水準が高いのだろう」
日本人の持つ自然への心情や感受性は世界の
なかでも類のないもので大いに誇っていい。
本能寺の変(1582旧暦6月)で敗れた信長は
「死のうは一定、しのび花には何をしょぞ、
 一定かたりをこす世の・・是非もなし」
と言って、この世を去った。数々の花を愛し
次々と夢をかなえた信長も雨で勝ち(桶狭間
雨で散った花のような人生で歴史を作った。