隠居の独り言(144)

王貞治監督が胃ガンの手術を受けて成功されたと言う。心から祝福する。
けれどガンという病はやっかいなもので当分は検査の連続で転移や再発の
心配から解放されるのは5年以上の歳月を必要としなければならない。
しかも再発や転移の場合は最初の発生よりも厳しく手術は一発勝負のみで
現在の進んだ医療水準の高さからいっても再発の完治は難しいらしい。
監督の場合、初期発見との段階だから完治する率もかなり高く、報道では
術後の経過も良くかなりお元気そうで軽い運動もされていることだろう。
かくいう私も四年前に前立腺ガンの摘出手術を受け、術後の二年の間は
三ヶ月ごと、その後は半年ごとに血液検査をしてその後の経過を見ている。
そのつど数値を知らされるのだが最近はガンとともに生きるっていうのは
こういうことなのだと悟ってきた。あの手術前のガンの告知を受けて以来、
随分と本も読んだしかなりの事情通になったが医者でもないのではっきりと
言えないが今のご時世では早い時期に手当てしていただければ、だいたいが
何とかなると思っている。先日の歌の同窓会でも話がはずむとガン経験者が
大勢いて胃、大腸、肺までゴロゴロしていて共有する心境の仲間の多いのは
もはや国民病なのかもしれない。昔の医者はガンの場合は家族だけに告げて
患者に隠したらしいが今では本人に100%告知して詳しく説明してくださる。
こんなに気軽にガンを語れるのも医学の進歩があっての事で嬉しい限りだ。
ソフトバンクも頑張っている。王貞治監督の復帰は日本中の人の願いだ。