隠居の独り言(213)

アメリカの中間選挙民主党が勝ったのはイラクの後始末の事で国民の
イライラが募ったのが要因らしいがたしかにフセイン政権を倒した後に
テロで戦死した米兵が2800人を超えたとなれば、いい加減にやめろと
厭戦気分になるだろう。だいたいイラクという国は有って無いが如しで
アラブ地方は民族や宗教がモザイクのようにオスマントルコの時代から
イギリス、フランスの植民地を経て宗主国の勝手で国境線を引きあって
そのまま現在の地図となっている。イラク一帯の地方は一民族一国家の
原則からいえば大まかに考えて北部のクルド、西部のスンニ、南東部の
シーアの三つに分けてそれぞれが独立すれば全てが丸く納まる気がして
無理をして一つの国にしようとするのが互いに宗教や既得権や権力など
絡んで人間の醜い欲望でいつまでも解決をしない。アメリカもここまで
介入したのだから徹底的に三分割までしないと引き際を失ってしまう。
9,11事件以来のテロの撲滅でアフガンやイラクの目に見えない敵との
戦いは勝利のめども終わりも無く泥沼に嵌ったように焦燥は続くだろう。
それは共和党でも民主党でも同じ事でアメリカのために世界のためにも
イラクを早く片付けないと北朝鮮などの「ならずもの国家」に本格的に
手が回らない。イラク戦争の方向転換は必要だが始める時には民主党
賛成したのだから挙国一致体制で終わり良しを願っている。