ノウゼンカズラ

harimaya2007-07-05

公園では梅雨の晴れ間を縫うように
ノウゼンカズラは、咲いている。
こぼれるように低く、高く、橙色の
この花の凄まじさは、咲けば惜しむ
ことなく、すぐ散ってしまうことだ。
道に落ちている花はみずみずしくて
勿体ないと手で拾い上げてしまいたく
なるような生々しさが残っているのに
どうしてなのだろう。散るために咲く
花は凌霄花(りょうしょうか)とも
名付けられ花の命の大切を物語る。
真夏の暑い日差しに似合う花だと思うが
今年は梅雨の初めから咲き出していた。
盛夏が来る前に咲き終わってしまうのだろうか。


「凌霄は妻恋う真昼のシャンデリア」 中村草田男